漆の林づくりに企業が協力 二戸市と万年筆メーカーが協定

国産の漆の生産量が日本一の岩手県二戸市は漆の林づくりを進めるため、東京の万年筆メーカー2社とパートナー協定を結びました。

二戸市役所で協定の締結式が行われ、藤原淳二戸市長と東京に本社がある「プラチナ万年筆」と「中屋万年筆」の社長がそれぞれ協定書にサインしました。

二戸市は生産量日本一を誇る国産漆の林づくりに協力してもらうため、6年前から企業などと協定を結び、漆の林の保全や植栽などを支援してもらっています。

今回は万年筆を作る際に表面に漆を塗って仕上げることなどから、万年筆メーカーと協定を結ぶことになったということです。

締結式のあと、市内にある漆の林では万年筆メーカーによって用意された200本の漆の苗の植樹が行われ、地元の小学生がスコップを使って植え付けていました。

漆の生育には時間がかかり、7日植えた苗から漆が採れるまでは15年から20年かかるということです。

万年筆メーカーの中田俊也社長は「漆がないと会社としては何もできない。漆を植えることで生産量が増えていけばと思う」と話していました。