釜石市片岸町 東日本大震災の教訓を伝える記念碑 除幕式

釜石市片岸町に東日本大震災の教訓を後世に伝えようと記念碑が作られ、4日除幕式が行われました。

記念碑は、震災の津波で犠牲になった釜石市片岸町の住民33人を追悼するとともに、震災の教訓を後世に伝えようと町内会が中心となって企画し、町民から寄付を募って作りました。

4日は町民など関係者およそ80人が参加して除幕式が行われました。

記念碑は4つの石碑からなり、石材には津波で壊れた後も保管されていた近くの神社の鳥居と石橋が活用されました。

このうち「人」という漢字の形をした石碑は、住民どうしの支え合いを表現したということです。

また石碑の中には「みんなで協力し命を守ろう」、「助け合おう今も昔もこれからも」など町内の中高生が考えた未来に伝えたい4つのメッセージが刻まれたものもあります。

妻が今も行方不明だという山崎長也さんは「この町で33人の尊い命が奪われたという現実を記念碑を見て知ってもらい、後世に伝えていってほしい」と話していました。

高校1年生の藤原菜穂華さんは「私は震災の記憶がなく自分の経験を語ることはできないけれど、震災のことを未来にどう伝えていけるか考えていきたい」と話していました。