岩手 盛岡から被災地 宮古市田老地区へ 震災の教訓など学ぶ

東日本大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県宮古市田老地区を内陸の盛岡市の人たちが訪れ、地元のガイドから当時の状況や震災の教訓などを学びました。

盛岡市都南公民館では毎年、東日本大震災で大きな被害を受けた沿岸の被災地を訪れていて、ことしは宮古市田老地区を13人が訪れました。

一行は宮古市の観光協会やガイドが行う「学ぶ防災ガイド」に参加し、はじめに高さ10メートルの防潮堤に上がって地区を見渡し、ガイドからは参加者が立っている場所をも乗り越える高さの津波が来たことなどの説明を受けていました。

その後、震災遺構の「たろう観光ホテル」を訪れ、防潮堤を越えた津波がホテルや町に流れ込む様子を撮影した映像を見ていて、ガイドはいち早く避難することが重要だと訴えていました。

参加した女性は「今も行方が分からない知り合いもいて、なかなか沿岸に来る勇気がありませんでした。やはり間近で被災地を見ることは重要だと感じたし教訓などを広く後世に伝えていかなければいけないと感じました」と話していました。

「学ぶ防災ガイド」の鈴木重男さんは、「早めの避難が命を守るということを多くの人に知ってほしい。最近は台風や豪雨も多いので、津波の教訓を内陸のほかの災害にもいかしてほしいと思います」と話していました。