一関市の景勝地 猊鼻渓 紅葉と渓谷美を楽しむ

一関市の景勝地、猊鼻渓では、いま紅葉が始まりつつあり、川下りをしながら紅葉と渓谷美を楽しめます。

猊鼻渓は、石灰岩が川によって削られてできたおよそ2kmの渓谷で、川を往復する舟下りでは50メートル以上あるダイナミックな岩壁を間近に見ることができます。

舟を操る船頭は、さお1本で川底を突いて舟を押し出す力仕事です。

35年間船頭をしている佐藤和朗さんは、水量など、日々変わる川の流れに合わせて巧みにさおをさばきながら、冗談を飛ばしてお客さんを笑わせながら案内します。

猊鼻渓のなかで佐藤さんが最も好きな場所が、高さ90mの勇壮な「壮夫岩」と、女性の横顔に見える「少婦岩」が向き合う「めおと岩」です。

佐藤さんは、このめおと岩が新緑、紅葉、雪景色と四季を通して一番美しい場所だといいます。

猊鼻渓は、年間15万人が訪れる観光地ですが、コロナ禍では観光客が半減しました。

今年に入って少しずつ人出が戻り、海外からの観光客も増えてきました。

この日は、台湾からの団体客が訪れ、色づき始めた紅葉を楽しんでいました。

佐藤さんは「自分が好きな猊鼻渓を多くの人に楽しんでほしい。喜んでいるお客さんの姿を見られることがやりがいになっています。これからも安全な運航ができるように日々頑張ります。」と話していました。

猊鼻渓の紅葉は、1週間後にはピークを迎え、水面に映える景色も楽しめそうです。