4月〜9月 クマに襲われる被害 県内で27人 全国2番目

ことし4月から先月までにクマに襲われる被害にあった人は県内で合わせて27人に上り、秋田県に次いで全国で2番目に多くなったことが環境省のまとめで分かりました。
被害は今月に入っても増え続けていて、県や国が警戒を呼びかけています。

岩手県によりますと、県内でことしクマの被害にあった人は4月から先月までに27人に上り、このうち1人が死亡、13人が重傷を負いました。

環境省によりますと、同じ時期の被害人数が全国で最も多かったのは秋田県の28人で、岩手県の27人は全国で2番目に多くなっています。

3番目は福島県の13人で、東北地方での被害が70%以上を占めています。

またクマに襲われて亡くなった人は、岩手県と北海道で合わせて2人となっています。

県内では今月になってもクマの被害が続いていて、11日も西和賀町でキノコ採りをしていた74歳の女性がクマに襲われてけがをしました。

また、12日も八幡平市の中学校や小学校の付近で相次いでクマが目撃され、けがをした人はいませんでしたが、警察や市、それに猟友会などが周辺で警戒しました。

県によりますと被害は11日までに34人に上っていて、すでに記録が残っている1993年度以降で最悪となっています。

この秋は、クマの餌になるドングリなどが不作になると予想されていて、クマが餌を求めて人里に出没し、被害がさらに増える可能性が懸念されています。

県や環境省は万が一、クマに遭遇した場合、距離があったら静かにその場を立ち去ること、また、近くにクマがいることに気づいた場合は、クマを見ながらゆっくり後退して間隔を広げ、慌てて走って逃げないよう注意を呼びかけています。