宮古市の旅館が破産申し立てへ 新型コロナ影響などで経営悪化

東日本大震災の津波で建物が全壊する被害を受け、その後移転して営業を再開していた宮古市の旅館が、新型コロナウイルスの影響などで経営が悪化したことから裁判所に破産手続きの開始を申し立てるための準備に入りました。

民間の信用調査会社東京商工リサーチ盛岡支店によりますと、破産手続きの開始を申し立てるのは宮古市で旅館や飲食店を営む「浄土ヶ浜海舟」です。

この会社は1960年に創業し、東日本大震災の津波で旅館や飲食店が全壊する被害を受けました。

それでも2013年6月に場所を移転して活魚料理店を併設した旅館として営業を再開しましたが、復興関連需要が落ち着いてきたことで売り上げが縮小し、さらに新型コロナの影響で売り上げが大きく落ち込んだことなどから資金繰りがひっ迫したということです。

そして今月10日までに営業を停止して、裁判所に破産手続きの開始を申し立てるための準備に入ったということです。

信用調査会社によりますと、負債総額はことし1月の決算の時点でおよそ1億8000万円にのぼっていたということです。