国の地域ブランド保護制度 清酒産地で「岩手」新指定に
全国の特産品を国が地域ブランドとして保護する制度で、「岩手」が清酒の産地として新たに指定されました。
今後、ブランド価値の向上が期待されます。
国はGI=地理的表示という制度で、特定の原料や製法などでつくられた特産品に産地の表示を認め、地域ブランドとして保護しています。
国税庁は先月、この制度に基づいて、「岩手」を清酒の産地として新たに指定しました。
この指定により、条件を満たさない製品は「岩手」という表示ができなくなります。
清酒の産地として県単位で指定を受けたのは全国で8番目。
東北では山形県に次いで2番目です。
指定の理由について国税庁は「県内各地に湧き出る名水と日本最大の杜氏集団『南部杜氏』の技術に支えられ、口当たり柔らかで米本来のうまみが引き出されている」としています。
また、東日本大震災からの復興の足がかりとして、県酒造組合と県の工業技術センターが、岩手県産の原料だけでつくった清酒を「オールいわて清酒」と位置づけ、官民一体でブランド化を進めていることも評価しました。
岩手県産の日本酒は海外への輸出も盛んに行われていて、「岩手県貿易等実態調査」によりますと、去年の輸出額は、1999年以降で最も高い4億9000万円余りに上っています。
今回の指定でブランド価値のさらなる向上が期待されます。