JR釜石線の路線維持 沿線の自治体が首長会議

赤字が続くJR釜石線の沿線自治体が路線の維持について話し合う会議が花巻市で開かれました。

JR釜石線の沿線にある釜石市、遠野市、花巻市、住田町の4つの自治体と県は、国やJRに対して釜石線の存続に向けた本格的な要望活動を行うための「JR釜石線沿線自治体首長会議」を27日設置し、花巻市内で初めての会議を開きました。

会議の冒頭、座長を務める釜石市の野田武則市長は「釜石線の1日あたりの平均乗客数は2000人未満となり、ことし6月にはSL銀河が引退したことでいま改めて存亡が問われている。県と沿線自治体が一体となって、釜石線の利用促進に取り組みたい」と述べました。

会議は非公開で行われましたが出席者によりますと地元の高校生を対象とした定期券の補助や、三陸鉄道との連携についても意見が出されたということです。

また終了後に記者会見した野田市長によりますと今後の利用促進策について県と各自治体の担当者が協議をしていくことを確認したということです。

野田市長は「釜石線は住民の足として貴重な路線だ。観光面でも、訪れた人に楽しんでもらえるような路線にしていきたい」と話していました。

JR東日本が去年、公表した収支状況で県内ではJR釜石線を含む6路線10区間が赤字となっていて、JRはバス路線への転換を含め、沿線の自治体と協議を進めたいとしています。