「いじめはだめ」 小学生は5年前比減少し目標下回る 県教委

県内の小学生が昨年度、「いじめをしてはいけないと思う」と回答した割合が、5年前と比べて減少していたことが岩手県教育委員会がまとめた報告書で分かりました。

報告書は県教育委員会が国の統計データなどをもとに教育政策の成果などをまとめたもので、先月末に公表されました。

このなかで、いじめ防止対策の取り組みについて調べたところ、「いじめはいけないと思う」と回答したのは小学6年生が85.6%、中学3年生が86.2%でした。

5年前は小学6年生が89.1%、中学3年生が84.6%で、小学6年生は3.5ポイント減少しました。

県教育委員会は、小学生と中学生ともに昨年度までに100%とする計画をたてていましたが、中学3年生が前回と比べて1.6ポイント増加しましたが、目標を大きく下回る結果となりました。

報告書では、いじめの未然防止などを掲げた「いじめ防止対策推進法」のいじめの定義や各学校でのいじめへの対応をまとめた基本方針について、児童・生徒の理解が深まっていないと指摘しています。

県教育委員会学校教育室は「児童・生徒のいじめ防止の主体的な取り組みを紹介した事例集を配布するとともに、道徳教育などに計画的に取り組み、命を尊重する態度を養うようにしていきたい」としています。