岩手県産品の販路を海外に拡大へ 韓国バイヤー招いて商談会

岩手県産品の販路を海外に広げようと、韓国の輸入会社のバイヤーを招いた商談会が宮古市で開かれました。

岩手県が企画した商談会には、韓国の輸入会社のバイヤー2人が訪れ宮古市の田老町漁業協同組合が運営する加工場で田老産の昆布を使った商品「とろろ昆布」の製造工程を見学しました。

2人は工場長の説明を聞きながら、乾燥された昆布が機械で削られる様子などを興味深そうに見ていました。

また、とろろ昆布が入ったスープを試食し、「うどんや蕎麦の上に載せることもあるのですか」などと質問していました。

このあと、商談が行われ、バイヤーの2人は輸入を前向きに検討する姿勢を示したということです。

ソウルの輸入会社を経営するイ・ジョンヒョク代表は「初めて食べたが美味しかった。輸入を前向きに考ている」と話していました。

田老町漁協でつくられた加工品は、国内消費が落ち込む中で、今後は海外も含めて販路を広げていきたいということで、商談が成立した場合、初めて海外への輸出が実現することになります。

「JFたろう加工場」の鳥居高博工場長は「処理水の放出以降、消費者から安全性を懸念する声も聞かれ、厳しい状況にあると感じている。韓国で広めてもらえたらありがたい」と期待していました。