介護ロボットやICT活用の支援機器体験会 北上市

介護の現場の負担軽減につなげようと、介護ロボットやICT=情報通信技術を活用した支援機器の体験会が岩手県北上市で開かれました。

北上市にある専門学校で開かれた体験会には、県内の介護事業者や介護ロボットを扱うメーカーの担当者などおよそ30人が参加しました。

会場には、介護の現場で導入が広がっている介護ロボットやICTの技術を活用した支援機器など、20点が集められました。

このうち、介護作業で着用するアシストスーツは、介護が必要な人をベッドから車いすに移したり、入浴の介助をしたりする際、介護者の姿勢の変化をセンサーが検知して背中のベルトを自動で調整することで、長時間の作業でも腰などに負担がかかりにくいということです。

また、介護が必要な人の見守りを支援する医療機器は、ベッドに敷くシートにセンサーが取りつけられ、心拍数や呼吸の状態などを計測してモニターに表示します。

介護施設では、深夜も入居者を定期的に回って状態を確認していますが、これを使うことで見守り作業の効率化につながるということです。

機器を体験した花巻市で在宅介護の支援を行う男性は「介護する人の健康を維持しながら、いまの介護の質を上げていくため、最新の技術を導入することは大切だと思います。介護ロボットなどがもっと増えて、もっと安く利用できるといいと思います」と話していました。

主催した北上市長寿介護課の葛西宗課長補佐は「介護人材の確保が難しい中、ロボットなどの導入も検討して介護の負担軽減につなげてもらいたい」と話していました。