シカやイノシシの農業被害は過去2番目 県は捕獲目標を増加へ

県内ではシカやイノシシによる農業被害が深刻です。
昨年度の被害額はそれぞれ過去2番目に高くなり、県は今年度の捕獲頭数の目標を増やすなどして駆除を強化する方針です。

岩手県によりますと、昨年度の農業被害額は、いずれも速報値でシカによるものが2億7385万9000円、イノシシによるものが4184万8000円で、それぞれ過去2番目に高くなりました。

被害が確認された自治体はシカが30市町村、イノシシが24の市町村でした。

シカとイノシシによる農業被害を作物別で見ると「水稲」があわせておよそ1億1800万円次いで「飼料作物」があわせておよそ9100万円となっています。

昨年度、県内で駆除された数は、シカが2万6554頭で、過去2番目に多くなり、またイノシシは979頭で過去最も多くなりました。

こうした中、県は今年度、シカの捕獲頭数の目標を昨年度から2000頭多い2万7000頭に設定して駆除を強化するほか、イノシシについては捕獲したあとにGPSをつけて、生息域や行動特性を調べたデータをハンターなどと共有し、駆除の効率化を目指すことにしています。