「盛岡さんさ踊り」北海道と首都圏の客 コロナ前の9割に回復

今月4日まで行われた「盛岡さんさ踊り」の期間中の人の動きをビッグデータで分析したところ、北海道と東京などの首都圏から訪れた人が新型コロナの感染拡大前の9割の水準まで回復していたことがわかりました。

46回目となったことしの「盛岡さんさ踊り」は、今月1日から4日間行われ、実行委員会の事務局を務める盛岡商工会議所によりますと、4日間の人出は113万人余りでコロナ前の水準を回復したとしています。

NHKはNTTドコモが携帯電話の基地局からプライバシーを保護した形で集めたデータを使い、盛岡さんさ踊りの開催期間中に都道府県をまたいで移動した人の数を分析。

感染拡大前の2019年を100%として人数制限が設けられていた去年と通常規模の開催となったことしを比較しました。

その結果、去年は他県から岩手県にきた人は72%でしたが、ことしは90%まで回復したことがわかりました。

これを都道府県別にみると北海道が91.7%、東京都は90.6%、神奈川県は90.4%と近隣の県よりも北海道や首都圏からの移動が感染拡大前の水準まで回復していたことがわかりました。

こうした傾向について東北の自治体や経済団体でつくる「東北観光推進機構」の紺野純一理事長は「コロナ禍は遠出を避ける傾向にあったが、5類移行後に遠方に旅行する首都圏からの人が増えたことを実感した。夏に盛り上がった機運を維持しながら秋の観光シーズンに向けて多くの旅行者を受け入れられるようPRなどに力を入れる必要がある」と話していました。