南極観測隊に同行した岩手日報社記者 母校の岩手高校で講演

ことし3月まで1年5か月にわたって南極の観測隊に同行した岩手日報社の記者が盛岡市内の母校の高校で講演し、自信を持って行動を起こすことの大切さなどを語りました。

岩手日報社の菊池健生記者はことし3月までの1年5か月にわたって第63次南極地域観測隊に同行し「南極支局」の記者として気象観測の最前線や隊員の暮らしなどについて発信を続けました。

菊池記者は27日、母校の盛岡市の岩手高校を訪れ「南極探見500日」というテーマで講演し、最初に、空中にまいたお湯の水蒸気が一瞬で凍って花火のように見える「お湯花火」の写真などを交え、南極の厳しい環境について紹介しました。

また、隊の構成について、気象の観測を行う「観測部門」のほかに基地や車両の整備などをする「設営部門」があると紹介し「研究者じゃなくても、なにか得意分野があれば思いがけないチャンスをつかめることがある」と語りました。

そして、厳しい環境に身を置いたことで人間の存在は小さくても、協力によって大きなことを成し遂げられることがわかったとして、在校生に「うぬぼれでもいいから自分はやれると自信を持ち、具体的な行動に移すことが大切です」とエールを贈りました。

講演を聞いた3年生の男子生徒は「挑戦をしろとエールをもらったので、大学に進学したら好きなことをとことん突き詰めたいです」と話していました。