三陸沿岸道路 沿線自治体で協議会設立 休憩所拡充など要望へ

おととし全線開通した三陸沿岸道路について、岩手県山田町から宮城県東松島市にかけての区間で、追い越し車線の延伸や休憩所の拡充などを岩手と宮城の沿線の10の自治体が連携して国などに要望していくための協議会が設立されました。

26日は、釜石市の市民ホールTETTOで設立総会が開かれ、発起人となった釜石市の野田武則市長のほか、三陸沿岸道路の沿線の岩手と宮城のあわせて10の自治体などからおよそ80人が集まりました。

三陸沿岸道路は国が東日本大震災の復興事業として整備した青森県八戸市と仙台市を結ぶ総延長359キロの復興道路で、おととし12月に全線が開通しました。

それに伴い、沿岸地域の水産物などの輸送時間が短縮されたほか、被災地を訪れる人が増えるなどの効果があった一方で、片側一車線の区間が多いため渋滞が発生したり、休憩施設の不足といった課題が挙げられていました。

26日の協議会では、三陸沿岸道路のうち、岩手県の山田南インターチェンジから宮城県東松島市の鳴瀬奥松島インターチェンジの175キロの区間について、沿線の10の自治体が追い越し車線の延伸や休憩所の拡充などを連携して国などに要望していくことを確認しました。

釜石市の野田市長は「道路の整備は被災した沿線の町の活性化にもつながる。今後、要望活動を展開し、必要性を強く訴えていきたい」と話していました。

【協議会参加の10市町】
岩手県:山田町・大槌町・釜石市・大船渡市・陸前高田市 
宮城県:気仙沼市、南三陸町、登米市、石巻市、東松島市