コメ農家の負担軽減を 種もみを初冬にじかまきする方法の講習

コメ農家の負担が減るとして、岩手大学の研究グループが普及を目指す種もみを初冬にじかまきする栽培方法を生産者に説明する講習会が、花巻市で開かれました。

JAいわて花巻などが開いた講習会は、去年10月から11月の初冬の時期に、稲の種もみを直接まいた花巻市鍋倉地区にある水田で行われました。

初めに、この栽培方法の普及を目指している岩手大学農学部の下野裕之教授が、種もみをまく初冬は農作業の少ない時期で、春に苗作りや田植えを行う必要もなくなり、農家の負担が減るなどと説明していました。

そのうえで、「1センチから2センチの深さに種もみをまくことが重要だ」などとポイントを説明していました。

このあと参加者は、去年の初冬に種もみをじかまきした水田を見学し、稲の成長具合を確かめるなどしていました。

盛岡市から講習会に参加した人は「失敗する可能性もあると思うが、挑戦してみる価値はあると思います」と話していました。

実際にじかまきする栽培方法を取り入れている花巻市にある農業法人の高橋雅裕代表理事は「4月まで育つ気配がなく心配したが、5月になって育ってきたので安心しました。これからもじかまきする面積を少しずつ増やしていきたい」と話していました。