小学校で認知症を学ぶ特別授業 人型ロボットが講師役 北上

北上市の小学校で、人型ロボットとともに認知症や認知症の人との接し方を学ぶ特別授業が開かれました。

子どもたちの認知症への理解を深めるため北上市が行っている特別授業は、23日、北上市立和賀東小学校の4年生のクラスで開かれ、介護の現場で認知症予防にも役立てられている人型ロボット「Pepper」が講師役を務めました。

子どもたちは、食事をとったことを忘れたり紛失したものが意外な場所から出てきたりするなどのケースが認知症にあたるかどうか、人型ロボットが出すクイズに回答しながら認知症の症状を学んでいました。

また、人型ロボットが認知症のお年寄り役となって同じことを繰り返し聞くなどしていて、児童は優しく答えるように努めるなど認知症の人への接し方も学んでいました。

国内の認知症の人は、厚生労働省の研究班の推計で、年々増加傾向にあり、2025年には、およそ700万人になるとされています。

今月には、認知症の人が希望を持って暮らせるように、国や自治体の取り組みを定めた認知症基本法が国会で可決・成立しています。

特別授業を受けた児童は「認知症の人たちの大変さがわかりました」と話していました。

北上市長寿介護課の杉澤梨 社会福祉主事は「ロボットと触れ合うことで、より理解が深まったと思う。身近な家族や地域に住む認知症の人たちに優しく接してほしい」と話しています。