「マイナ保険証」 県内でも医療機関の6割余でトラブル

マイナンバーカードと一体化した健康保険証が読み取れないなどのトラブルが、県内でも医療機関の6割余りで起きていたことが県保険医協会の調査で分かりました。

マイナンバーカードと一体化した健康保険証「マイナ保険証」をめぐっては、今年度から原則として医療機関に専用の読み取り機を設置することが義務化されましたが、保険証に他人の情報が登録されるなどのトラブルが全国で相次いでいます。

県内の医師や歯科医師でつくる県保険医協会が、先月から今月にかけて医療機関を対象にアンケート調査を行ったところ、読み取り機を設置したと答えた112の施設のうち、「トラブルがあった」と回答したのは70の施設に上り62.5%を占めました。

具体的には▽「読み取り機の不調で保険証を読み取れなかった」が57.1%と最も多く、▽次いで“無効”や“資格なし”と表示されるなど「患者の情報が正しく反映されていなかった」が54.3%でした。

▽また「他人の情報にひもづけられていた」という回答も2.9%ありました。

県保険医協会は「効率性をうたわれていたマイナ保険証だが、かえって医療現場を煩雑にしている。従来の保険証を確認することでトラブルの大半は解決しているので、保険証の廃止は撤回すべきだ」としています。