“新しいわなや電気柵を”イノシシなどの被害で県が対策会議

被害が急増しているイノシシやシカなどの対策について話し合う県の会議が開かれ、新しいタイプのわなや電気柵なども導入しながら農家の負担軽減に努めていく方針が示されました。

対策会議は北上市にある県の農業研究センターで開かれ、県や県内の各市町村、農協、それに猟友会の関係者など合わせておよそ90人が参加しました。

この中ではイノシシやシカなどによる農業被害額が2019年度以降、年間で4億円を超え、高止まりしていることが報告されました。

中でもイノシシによる被害は2016年度はおよそ600万円だったのが2021年度は5100万円あまりになり、この5年で8倍に増えたということです。

また会議ではイノシシやシカがわなにかかっているどうか、リモートで確認できるシステムや下草を刈りやすい電気柵など新しい設備の導入を進め、農家の負担軽減に努めていく方針も示されました。

今後、県内10か所に配置されている「現地対策チーム」を中心に実証実験を行っていくということです。

一方で、専門家からは動物によって対策も異なるとして、農作物を荒らしている動物が何なのか特定する作業も進めるよう意見が出されていました。

会議の後、紫波町の担当者は「地域の方たちの協力を得てわなを効果的に運用し、被害を減らしていきたい」と話していました。