国民健康保険の給付金 花巻市の手続きミスで対象者受け取れず

医療費が自己負担の限度額を超えた場合に申請できる国民健康保険などの給付金について、花巻市は、対象者に通知していなかったため、185世帯があわせて790万円あまりを受け取れなくなったと発表しました。

花巻市によりますと給付が受けられなくなったのは「高額療養費」や「高額介護合算療養費」など、国民健康保険と介護保険の給付金です。

これらはいずれも所得に応じた自己負担の限度額を超えると給付金を申請できますが、市の担当者が事務手続きを誤り、高額療養費は2018年度から2年間、高額介護合算療養費などは2017年度から3年間、対象者に申請を促す通知を送っていなかったということです。

申請は2年以内にしないと時効になりますが、市は、時効の計算も誤り、その後の通知もしていませんでした。

この結果、のべで185世帯のあわせて790万円あまりが申請されないまま時効になったということです。

対象者への通知は義務ではありませんが、花巻市は事務処理が不適切だったとして、対象者に説明した上で、全額を市の予算で弁済するとしています。

花巻市は「関係者に多大なご迷惑をおかけしましたことを深くおわび申し上げます。今後は複数で確認するとともに、業務の内容を係や課で共有することを徹底します」としています。