県立病院 20病院中13が赤字経営に 燃料高などで経費増加

県立病院の昨年度の決算は3年連続の黒字となりましたが、燃料費の高騰で経費が増えるなどしたため、4つの病院が赤字に転落し、20あるうちの13の病院が赤字経営となりました。

県医療局によりますと、県立の20の病院全体の昨年度の決算は、▽収益が前の年度より22億5500万円、1.9%増えて1199億2200万円でした。

▽一方、支出は前の年度より42億3200万円、3.7%増えて1175億8400万円でした。

▽収益から支出を差し引いた純損益は23億3793万円で3年連続の黒字となりましたが、収益の増加分を支出の増加分が大幅に上回り、前の年度より19億7700万円余り、45.8%減りました。

増加した支出のうち▽燃料費の高騰による経費の増加は10億5400万円余り。

▽人事委員会の勧告で引き上げた職員給与の増加分が17億6400万円余りで、この2つで増加分の7割近くを占めました。

個別の病院では、前年度黒字を計上した▽遠野病院と▽高田病院。

▽山田病院。

▽軽米病院の4つの病院が赤字に転じ、20の病院のうち13の病院が赤字経営になりました。

県立病院の経営をめぐっては、新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に移行したことで病床の確保などに対する補助金が減額されるため、今年度はさらに厳しい経営が予想されています。

県医療局は「平時の病院事業をしっかり進めながら、質の高い医療を提供する県立病院の使命を果たしていきたい」としています。