釜石線の「SL銀河」最後の定期運行 大勢の人が別れを惜しむ

東日本大震災の被災地を元気づけようと、岩手県のJR釜石線で運行され、老朽化で引退することになった蒸気機関車の「SL銀河」が、4日、一般客を対象にした最後の定期運行の日を迎え、鉄道ファンが別れを惜しみました。

「SL銀河」は東日本大震災の被災地を元気づけようと、JR東日本が2014年から釜石線の花巻と釜石の間で日にちを限定して運行してきましたが、客車の老朽化のため、今シーズンで運行を終えることが決まっていました。

団体客向けの臨時運行は、今月11日に予定されていますが、一般客を対象にした定期運行は、4日が最後で、始発の釜石駅には、その姿を一目見ようと家族連れや鉄道ファンなど大勢の人が集まり、それぞれ思い思いに記念に写真撮影などを行っていました。

そして、駅長が出発の合図をすると、汽笛を鳴らしてゆっくりと動き出し、集まった人たちに見送られながら終点の花巻駅を目指して力強く走って行きました。

新潟県から娘と訪れたという49歳の女性は「きょうはチケットが取れず乗ることはできませんでしたが、最後にお別れに来ました。寂しいですが、幸せな時間をありがとうと言いたいです」と話していました。

釜石市で観光ガイドを務める73歳の女性は「SL銀河のおかげで、たくさんの人が釜石に来てくれました。釜石での思い出を持ち帰ってもらい、SLがなくてもまた来てほしいです」と話していました。