震災からの復興と平和祈るオペラコンサート 陸前高田

東日本大震災からの復興と世界平和を祈るオペラのコンサートが21日、陸前高田市で開かれ、日本とイタリアの歌手が歌声を披露しました。

コンサートは、震災から2年後の2013年にバチカンで被災地の高校生などを招いて初めて開かれ、その後も日本とバチカンで交互に開催されてきました。

去年からはウクライナ情勢を踏まえ、平和への祈りも込められています。

陸前高田市の「市民文化会館奇跡の一本松ホール」で開かれたことしのコンサートでは、はじめに実行委員会の名誉顧問で、バチカンのフランチェスコ・モンテリーズィ枢機卿がビデオメッセージで「私たちはいつも日本の皆さんとともにあります」と述べました。

コンサートにはイタリアのシンガーソングライター、ミリアム・スカルチェッロさんなど日本とイタリアの歌手、それにピアノ奏者、あわせて6人が出演し、本場の歌声や演奏を披露しました。

披露された歌の中には、サッカーの応援歌としても歌われている「翼をください」や、漫画家で声楽家の池田理代子さんが脚本を担当したオペラ「女王卑弥呼」の曲など親しみのある歌や日本にちなんだものもあり、観客およそ270人が聴き入っていました。

市内の73歳の女性は「初めて聴くオペラはすてきな歌声でした。今も海外から被災地に思いを寄せてくれるのはありがたいです」と話していました。