宮古市で震災の犠牲者追悼するオペラコンサート
東日本大震災で亡くなった人を追悼し、沿岸部を走る三陸鉄道を応援しようというオペラ音楽のコンサートが岩手県宮古市で開かれ、三陸鉄道をモチーフにしたオリジナル曲も披露されました。
このコンサートは、東京在住の詩人、北門笙さんが東日本大震災で亡くなった人を追悼するとともに、残された家族を元気づけようと開いたもので、会場の宮古市民文化会館にはおよそ200人が集まりました。
コンサートには、東京の歌劇団に所属するオペラ歌手9人が出演し、カルメンの「花の歌」や蝶々夫人の「ある晴れた日に」などオペラの名曲が披露されました。
また、沿岸部を走る三陸鉄道を応援しようと、北門さんがみずから作詞した「すみれ色ワルツ」などのオリジナル曲も披露され、訪れた人たちは美しい歌声と歌詞に魅了されていました。
会場を訪れた60代の女性は「12年たっても被災地に思いを寄せてもらい、ありがたいです。日々流されて生きていますが、震災や犠牲になった人への思いは持ち続けたいと改めて感じました」と話していました。
北門さんは「いまもなお傷がいえない人も多くいると思います。オペラの歌声を通して、そうした人の傷を癒やし少しでも元気づけることができたら」と話していました。