酒造りをやめていた酒造会社が酒蔵復活 日本酒の仕込み始める
経営の不振でおよそ40年前に自社の酒蔵での日本酒造りをやめていた岩手県一関市の酒造会社がこのほど酒蔵を復活させ、6日から日本酒の仕込み作業を始めました。
酒蔵を復活させたのは一関市にある世嬉の一酒造です。
6日から、酒米の表面についているぬかを洗い落とすための洗米などの作業が始まりました。
創業100年を超えるこの酒造会社は、およそ40年前に経営不振から自社の酒蔵での酒造りをやめ、他社に製法などを伝えて生産してもらう共同醸造の形で日本酒の販売を続けていました。
しかし、国の補助金やクラウドファンディングによって資金を集め、去年、自社の酒蔵を復活させたということです。
6日は、世嬉の一酒造会社の佐藤航社長が、酒の味と香りを左右すると言われている酒母をかき混ぜて発酵する音や香りをチェックし、仕上がりを確認していました。
佐藤社長は「慣れないことも多いがワクワクしながら酒造りにあたっている。飲んだ人が喜んでくれるような日本酒をつくりたい」と話していました。
本仕込み作業は6日から1週間続き、来月上旬には日本酒ができあがる予定ということです。