魚と野菜を同時に育てる新たな循環型農業 レタス出荷が本格化

岩手県大船渡市では魚と野菜を同時に育てる持続可能な新たな循環型農業として注目される「アクアポニックス」の施設でレタスの出荷作業が本格化しています。

大船渡市にある「アクアポニックスパークおおふなと」は、市内の下水処理場の空きスペース、およそ2000平方メートルの敷地にことし7月完成しました。

「アクアポニックス」とは魚の養殖を意味する「アクアカルチャー」と植物の水耕栽培の「ハイドロポニックス」を組み合わせた造語で、魚と植物を同時に育てる持続可能な新たな循環型農業として注目されています。

施設で養殖している、卵が世界三大珍味の1つのキャビアとなるチョウザメで、その排せつ物をレタスの肥料として活用します。

そしてレタスが育つ課程できれいになった水を循環させてチョウザメの水槽で再利用しています。

施設では今月からレタスの出荷が本格化し従業員が収穫したレタスを市内のスーパー向けに袋詰めする作業などに追われています。

事業を展開する合弁会社によりますとこの施設は「アクアポニックス」事業では国内最大規模で1か月に1500株のレタスを出荷するほか、チョウザメは今の1000匹から2000匹にまで増やす計画です。

チョウザメは3年後には白身魚としてオスを出荷するほかまた5年から6年後にはメスからキャビアになる卵をとることができるようになるということです。

事業を展開する合弁会社を構成する企業の1つ、テツゲンの海藤秀樹プラントマネージャーは「チョウザメのおかげで栄養価の高いレタスができている。増産を目指して頑張りたい」と話しています。

事業を展開する合弁会社によりますと下水処理場の敷地内でのアクアポニックスの事業は大船渡市が全国で初めてで、全国各地の下水処理場で人口減少などを背景に用地が余るケースもある中空きスペースの利活用の面でも注目されているということです。