“秋サケ” 昨シーズン下回り震災前の1%程度の見通し

ことしの秋以降、岩手県の沿岸に戻ってくるサケは、記録的な不漁となった昨シーズンをさらに下回り、震災前の1%程度にとどまるという見通しを県水産技術センターが発表しました。

毎年10月から12月にかけてピークを迎える「秋サケ」漁は、ここ数年、記録的な不漁が続いていて、県内での昨シーズンの水揚げ量は、記録が残っている昭和50年代以降で最も少ない14万匹、413トン余りにとどまりました。

こうした中、県水産技術センターは今シーズンの予測を発表し、ことし9月から来年2月にかけて岩手県の沿岸に戻ってくる「秋サケ」は11万匹、354トンという見通しを示しました。

これは昨シーズンを3万匹、60トンほど下回っていて、震災前の2010年度までの5年間の平均の1.3%程度にとどまる見通しです。

戻ってくるサケのうち3歳魚は昨シーズンの2倍程度に増える見込みですが、主流となる4歳魚はおよそ半分に、5歳魚は3分の1以下になる見通しです。

また、漁のピークは12月上旬と予想されています。

戻ってくるサケの数が減少している要因について水産技術センターは、稚魚が海に出る春先の海水温が高くなる傾向が続いているため、弱って死んでしまう稚魚の割合が高くなっているとしています。

水産技術センターは「漁獲量の本格的な回復はすぐには難しい状況で、まずは人工ふ化のため優良な卵を確保することと研究などを通じて放流する稚魚の体力を高めていきたい」と話しています。