夏の全国高校野球宮崎大会が開幕 熱中症対策取りながら運営

夏の全国高校野球宮崎大会が開幕  熱中症対策取りながら運営

夏の全国高校野球宮崎大会が6日開幕し、甲子園出場をかけた球児たちの戦いが始まりました。
県内は、連日の猛暑で、大会は熱中症対策を取りながらの運営となります。

開会式は、午前9時すぎからサンマリンスタジアム宮崎で行われ、去年の優勝校、宮崎学園を先頭に出場する46チームが入場行進しました。

年々、暑さが厳しさを増す中、ことしの大会は、新たな熱中症対策が取り入れられ、開会式でも選手の負担を軽くするため、来賓などのあいさつは座って聞く形がとられました。

選手宣誓では、日南高校のキャプテン、永山悠次朗選手が「高校球児の夢舞台、甲子園がことし100周年です。社会は大きく変わりましたが、私たちの高校野球への情熱は変わりません。心を1つにし、最後まで諦めず、見てくれるすべての人に深く刻まれるような最高の夏にすることを誓います」と力強く述べて、大役を果たしました。

このあとの開幕戦では、都城農業と延岡星雲が対戦しました。

1回、延岡星雲は3連続ヒットで1点を先制しましたが、そのウラ、都城農業は4番の平川奨選手のタイムリーヒットなどで2点を返して逆転しました。

都城農業は4回と6回にも追加点をあげてリードを広げ、4対1で勝って2回戦に進出しました。

大会は順調に日程が進めば、今月25日に決勝が行わる予定です。


【都城農業のキャプテンでエースの武田俊希投手の談話】

都城農業のキャプテンでエースの武田俊希投手は「わくわくと同時に落ち着かない独特の開幕戦の雰囲気の中で、ふさわしい試合ができてよかった。次の試合もチーム全員で全力で戦い、勝ちにつなげたい」と2回戦へ意欲をみせました。

自身は試合直前に鼻血を出して予定していた先発ではなく、6回からリリーフで登板しましたが、4イニングを無失点に押さえて勝利に貢献しました。

6日の投球内容については「緊張などがあって鼻血が止まらなくなってしまった。先発できず悔しかったが、投げたら絶対に抑えてやろうと思っていました。仲間も声をかけてくれて気持ちよく投げられました」と振り返っていました。


【大会での熱中症対策】

大会の会場となっているサンマリンスタジアム宮崎とアイビースタジアムがある宮崎市は、6日、最高気温が36.9度とことし最も暑くなり、5日連続で35度以上の猛暑日となりました。

開会式は、初めて選手たちが座って話を聞く形が取られ、参加した選手のひとりは「立って話を聞くのはきつかったので、座ることで耐えることができた。今後も続けていくべきだと思う」と話していました。

また、試合中のスタンドでは、女子マネージャーたちがグラウンド整備の時間に日陰に移動して、額に冷却シートを貼ったり、首を氷で冷やしたりするなど、それぞれで熱中症対策を行っていました。

開幕戦を戦った延岡星雲高校の2年生マネージャー、森玖留美さんは「冷却シートを貼って暑さ対策をしています。きょうのために皆で頑張ってきたので、選手には暑さに負けずに全部出し切ってほしい。声を出して応援します」と話していました。

このほか、ことしの大会から1回戦と2回戦は原則、1日2試合に減らして、暑さが最も厳しくなる午後の時間帯を避ける日程に変更し、熱中症警戒アラートが発表された日は、選手が冷房のきいた部屋で水分補給などをできる10分間の「クーリングタイム」を設けます。