子宮けいがんワクチン 中学生たちに知ってもらう出前授業

子宮けいがんワクチンの定期接種の対象年齢となっている中学生たちに接種の重要性を知ってもらおうと28日宮崎市で、産婦人科医による出前授業が行われました。

宮崎市の久峰中学校で行われた出前授業には1年生およそ130人と保護者が参加しました。

最初に、子宮けいがんを発症し、27歳の若さで亡くなった女性の闘病生活やことばを紹介する動画が上映されました。

続いて、県産婦人科医会の川越靖之会長が講演し、日本で年間およそ3000人が子宮けいがんで亡くなっている現状や宮崎県で新たに子宮けいがんと診断される人の数が人口10万人当たりで全国ワースト1位になっていることを説明しました。

また、患者の多くが20代から40代で発症し、治療で子宮を温存できても不妊や早産のリスクが高まることも紹介しました。

その上で、予防接種を進めた結果、発症率が大幅に下がった海外の例を示し、「ここまでがんを予防できるワクチンはほかにない」と述べました。

日本では小学6年生から高校1年生に相当する女子が定期接種の対象となっていて、宮崎市では今年度、すべての中学校で同様の出前授業を行うことにしています。

女子生徒の人は「病気の怖さがよく分かり、ワクチンを早く接種しようと思った」と話していました。