子どもの性の相談に同じ問題に悩んだ当事者が応じる窓口開設

心と体と性が一致しないなど、自身の性のあり方に悩む子どもからの相談に、かつて同じ問題に悩んだ当事者が応じる窓口が開設されました。

相談窓口を立ち上げたのは、性同一性障害の当事者で、去年、支援団体の「ジェンダー・ダイバーシティ課」を立ち上げた宮崎市の黒木瑞季さん(44)です。

黒木さんは学校で講演活動などをする中で、心と体の性が一致しないなどの悩みを抱えているのに、居場所が学校と家庭しかなく、誰にも相談できずに孤立している子どもが少なくないことを知りました。

相談窓口はそうした子どもの第3の居場所となることを目指していて、電話ではなく子どもたちになじみがある通信アプリの「LINE」を使います。

直接、お互いの声が聞けるよう、文字によるチャットではなく、アプリの通話機能を使うということです。

黒木さんは「私は学生時代は誰にも相談できず、社会人になって友人に話して受け入れてもらった時に初めて“生きていいんだ”と思えた。当事者だからこそ伝えられることがあると思うので、勇気を出して電話をかけてきてほしい」と話しています。

相談窓口は、LINEのIDで「@the−gender」と検索すると見つけられます。

初回の相談は、24日の午後7時半から午後9時半までで、今後は月2回、第2火曜日と第4金曜日の同じ時間に受け付けるということです。