県内に伝わる「神楽」保存や継承を検討 今年度最初の会合

県内に伝わる「神楽」の保存や継承について検討する委員会の今年度最初の会合が、21日県庁で開かれました。

「みやざきの神楽魅力発信委員会」は県教育委員会が中心となって毎年開かれていて、21日は県内の神楽の保存会や学者など9人が出席しました。

初めに県教育委員会の北林克彦次長があいさつし、「新型コロナウイルスの影響で神楽の継承は岐路に立たされている」と危機感を示しました。

県教育委員会によりますと、県内には200を超える神楽が伝わる一方、日之影町の「大菅神楽」が後継者不足のため、おととしから休止に追い込まれたということです。

こうした現状を受けて、会合では、ことし9月に各自治体の担当者による会議を開き、県内の神楽の保存団体が保存・継承に向けた課題や効果的な取り組みを共有できる仕組みづくりについて協議することを確認しました。

また、出席者からは「神楽の準備や後片付けなどに観光客にもボランティアとして参加してもらえば人手不足の解消につながるのではないか」などといった意見も出されました。

議長を務めた國學院大学の小川直之名誉教授は「神楽は多くの人が必要で、みんなが集い人と人とがつながることで地域の未来を考えようというきっかけになる」と話していました。