宮崎カーフェリー 前年度から1割以上増 「帰り荷」が課題

宮崎と神戸を結ぶ宮崎カーフェリーが昨年度に運んだトラックは6万9000台余りと前の年度から1割以上増え、会社ではこの春からのトラックドライバーの労働規制強化を先取りした動きもあると分析しています。

これは26日、県庁で開かれた宮崎カーフェリーの利用促進について話し合う協議会で報告されました。

昨年度は輸送力を増強した新船が2隻そろって通年で運航した初めての年で、トラックの輸送量は6万9076台と前の年度から8000台余り、率にして13%増えました。

この春からトラックドライバーの労働規制が強化されたことに対応していくうえで、ドライバーを休ませながら一度に160台以上のトラックを運べる宮崎カーフェリーは重要な役割を果たすと期待されています。

会社によりますと業界では昨年度のうちから対応が始まっていて、10社ほどと新たに取り引きを始めたほか、既存の取引先の中にも以前は陸送していた分をフェリーに切り替えるところが少なくないということです。

一方、宮崎カーフェリーには神戸から宮崎に運ぶ「帰り荷」が少ないという長年の課題があります。

26日の会議では労働規制強化を受けて、リンゴなど東北から九州に運ぶ荷物の輸送に困難が生じているという情報も紹介され、フェリーの「帰り荷」として取り込めないか、検討していくことになりました。

宮崎カーフェリーの郡司行敏社長は「2024年問題は宮崎や南九州の物流をどうしていくか考えるまたとない機会であり、その中でフェリーも役割を果たしていきたい」と話していました。