都城コミュニティーFMが閉局 23年間の歴史に幕下ろす

都城市で23年間にわたって親しまれたコミュニティーFMの放送局が、老朽化した機器の更新ができなくなり、先月末で閉局しました。最後は涙、涙の放送となりました。

「シティエフエム都城」は、2001年4月、県内で3番目のコミュニティーFMの放送局として開局。都城市を中心に地域に密着した情報を放送してきました。

台風の接近時には24時間体制できめ細かな避難所の情報などを伝えたほか、2011年の新燃岳の噴火では、高原町役場に臨時のラジオ局を開設するなど、災害時にも重要な役割を担ってきました。

しかし、物価高騰のあおりを受けて、数千万円と見込まれる老朽化した放送機器の更新費用を工面できなくなり、先月末で放送を終了しました。

最終日となった先月31日には、開局当時の歴代の人気番組などのパーソナリティも駆けつけました。

午後1時になると、「8385日目のラストプログラム。パーソナリティからのラストメッセージをお送りいたします」という一言から最後の放送がスタート。

パーソナリティーが番組の中で「シティエフエム都城がなければ出会うことができなかったと思うと、感謝の気持ちでいっぱいです。涙、涙で聞き苦しくて聞き取れないかもしれませんが、私たちを支えてくださってありがとうございます」と、リスナーに感謝を伝えて放送を終えました。

パーソナリティの田口裕樹さんは「何といっても23年間、聞いていただいた皆さんには、ありがとうをたくさん言っても言い尽くせないくらいです。私たちもそうだが、こういう放送局があったよねと忘れないでいただきたい」と話していました。