県内最大規模の育苗施設が完成 年間170万本の供給目指す

全国有数の農産物の産地の宮崎県で、野菜の苗を育てる県内最大規模の施設が宮崎市に完成し、記念の式典が行われました。

この施設は、全国の農家などに野菜の苗を供給する愛媛県の企業が、宮崎市細江に会社を設立し建設しました。

27日はおよそ60人が参加して完成を祝う式典が行われ、会社関係者や河野知事が神事で玉串をささげていました。

会社や県によりますと、完成した施設は、国の交付金なども活用しておよそ5億円かけて建設し、ビニールハウスが10棟連なる施設の面積は、およそ5000平方メートルと県内最大規模だということです。

今後、きゅうりやピーマン、それにトマトなど10種類を畑などに植え替えできるサイズに育て、県内の農家を中心に年間およそ170万本の苗の供給を目指すということです。

また施設は冷房設備などを備え、品質の高い苗を育てられるほか、県外から苗を持ち込む場合に比べ、輸送コストの削減や苗が病気などになるリスクの低減にもつながるとしています。

施設を運営する宮崎ひなたファームの栗本浩社長は「良い苗を作れば、農家の収穫量が上がることにつながるので、宮崎の農業が発展するように品質のよい苗を届けたい」と話していました。