市営住宅を部活動の寮として活用 宮崎市が高校側と連携協定

宮崎市は、空き部屋が目立つ市営住宅の有効活用を図ろうと、県立高校に隣接する市営住宅を部活動の寮として活用してもらうことを決め、22日、学校側と連携協定を結びました。

宮崎市役所で開かれた連携協定の締結式には清山市長と県立佐土原高校の田平裕三校長が出席し、協定書にサインしました。

今回の協定では、学生寮がなく運動部員の住まいの確保に苦労する佐土原高校に対し、隣接する「市営小牧台団地」の空き部屋が寮として貸し出されることになりました。

活用される団地の建物には3DKの間取りの部屋があわせて16戸あり、このうち3戸が寮となります。

2戸は居住空間として使われ、残りの1戸は生徒たちが一緒に食事をしたり、くつろいだりできるよう壁を取り払ってワンルームに改修されています。

来月にはテニス部と野球部の新入生6人が入居する予定です。

宮崎市では、およそ5400戸ある市営住宅の老朽化に伴って空き部屋の割合が年々上昇し、2割余りに達しています。

清山市長は「入居率が低下する市営住宅の有効活用が大きな問題だった。今回の取り組みで住宅と地域がともに活性化することを期待したい」と話していました。

また、佐土原高校の田平校長は「部活動が盛んで遠方からの進学希望者も多いため、寮の確保によって優秀な生徒に来てもらいたい」と話していました。