串間市 厳しい経営が続く市民病院に 新たに3億円貸し付けへ

串間市は、厳しい経営が続く市民病院に対し、新たに3億円の長期の貸し付けを行うことになりました。

串間市民病院はおととし、毎年度の赤字を穴埋めするため法律で認められていない方法で金融機関から借金をしていたことが判明し、市が貯金に当たる財政調整基金を9億円余り取り崩して返済する事態となりました。

その後、人件費の削減など経営健全化に向けた取り組みが進められていますが、医薬品や物価の高騰などが響いて今年度末で3億円の資金不足となる見込みとなりました。

このため市では再び財政調整基金を使って新たに3億円の長期の貸し付けを行わざるをえないとして、必要な議案を開会中の市議会に提案し、19日全会一致で可決されました。

串間市民病院では、市から借り入れた9億円余りのうち1億円を今年度中に返済する予定ですが、残りの額と新たな借り入れ額を合わせた11億円余りについては新年度から1億円ずつ返済することにしています。

串間市の島田俊光市長は「今回の貸し付けは期間を長期にすることで病院経営をスムーズにするもので、これをきっかけに病院の健全経営化を図っていきたい」と話していました。