河野知事“県立病院の経営チェック強化 プロジェクトを新設”

県立病院に対する50億円の貸し付けについて病院側の経営改善計画を疑問視している県議会の委員会から説明を求められていた河野知事が8日、委員会に出席し、経営のチェック体制を強化するため、副知事をトップとするプロジェクトチームを新たに設ける考えを示しました。

宮崎、延岡、日南の3つの県立病院では、コロナ禍が過ぎても患者が戻らず医薬品などの物価の高騰もあり経営危機に陥っているため、県は新年度の当初予算案で病院局に対して一般会計から50億円の貸し付けを盛り込んでいます。

一方で、6日の県議会の厚生常任委員会では、貸し付けを受ける病院局側が明らかにした経営改善計画の実現に対して疑問視する意見が相次ぎ、河野知事からの説明を求めていました。

これを受け、8日の委員会に出席した河野知事は、「県立病院はコロナ禍でも重症患者を受け入れるなど最後のとりでとして重要な役割を果たしてきた。地域医療を守る上で必要不可欠の存在だ」として貸し付けについて理解を求めました。

そのうえで、経営改革により予定どおりの返済が行われるかなどチェック体制を強化するため、日隈副知事をトップとするプロジェクトチームを新たに設ける考えを示しました。

県立病院への50億円の貸し付けを盛り込んだ当初予算案について、委員会では原案どおり可決すべきかどうか、週明け11日に採決することにしています。