宮崎県議会 県立病院への貸し付け 知事に出席求める

経営危機に陥っている県立病院に対し、県が50億円の貸し付けを行うことについて6日の県議会の委員会の中で病院側の今後の経営の改善計画の実現を疑問視する意見が議員から相次ぎ、河野知事に出席を求めて後日、審議をやり直すことになりました。

宮崎、延岡、日南の3つの県立病院では、コロナ禍が過ぎても患者が戻らず医薬品などの物価の高騰もあり経営危機に陥っているため、県は新年度の当初予算案で病院局に対して一般会計から50億円の貸し付けを盛り込んでいます。

6日開かれた県議会の厚生常任委員会で、貸し付けを受ける病院局側が今後の経営の改善計画を明らかにしました。

それによりますと、過疎化が進んで空きベッドが増えている日南病院については、地域医療に支障の無い範囲で病床数を50程度減らして効率化を図るほか、宮崎病院についてはがん医療機能の高度化延岡病院については心臓脳血管センターの機能強化で、より多くの患者の受け入れを見込んでいます。

この結果、令和12年度に収支が黒字に転換し、県に対して毎年2億円ずつ返済を始めるとしています。

これに対し議員からは、これらの改善計画の実現を疑問視する意見が相次ぎ、「責任は病院の設置者である知事にあり、考えを直接ただす必要がある」として河野知事に出席を求め、後日改めて審議をやり直すことになりました。