延岡市が災害に強いネットワークシステムの運用開始

延岡市は災害時の迅速な安否確認などのための手段を整えようと、自動で基地局を切り替えて通信を継続するネットワークシステムを導入し、4日から運用を始めました。

延岡市が運用を始めたのは、「NerveNet」と呼ばれる一部のルートで障害が出た場合でも自動的に衛星回線や基地局を切り替えて通信を行うネットワークシステムです。

市では、このシステムの基地局として市役所のほか、小学校や中学校、それに道の駅といった避難所や観光施設など20か所を独自の無線を使った通信網で結びました。

このシステムによって各基地局の半径200メートルの範囲では、災害時でも衛星回線を使ってスマートフォンなどで通信ができるほか、市役所と各基地局の間では、安否や被害状況などの情報のやりとりができるということです。

災害時の通信をめぐっては、能登半島地震で、交通や通信網が寸断されたため、被害の全容を把握するのに時間がかかったことが指摘されていて、市ではシステムの導入で迅速な災害対応につなげたいとしています。

また、災害時以外では、フリーのWi−Fiとして使うことを想定していて、市外から訪れた利用者に対しアンケートを行って、観光の需要の掘り起こしなどで活用することにしています。

読谷山市長は「安否確認を迅速にでき、避難所が必要としているものを把握し早く届けられる。災害時の逃げ遅れゼロと避難所の安心を確保していきたい」と話していました。