畜産に最新デジタル技術をいかす実証実験 高原町

カメラで撮影した画像から牛の体重を推定し、出荷時期の判断に生かす・・・。
大手自動車メーカーの子会社も参加し畜産に最新のデジタル技術をいかす実証実験が高原町で進められています。

畜産のDX=デジタルトランスフォーメーションに取り組んでいるのは高原町で和牛の肥育や繁殖を行う会社を経営する江田友輝さん(27)です。

19日宮崎市で開かれたセミナーに登壇し、一緒に実証実験に取り組むトヨタ自動車の子会社の担当者などとともに進捗状況を報告しました。

江田さんたちが特に力を入れて取り組んでいるのがいちいち体重計に乗せなくても牛の体重を把握できる技術の開発です。

固定カメラで前後左右から撮影した牛の画像をもとに体積を算出し、そこからAIが体重を推定するもので、完成すれば与えるエサの量や出荷のタイミングなど、これまでベテラン農家の経験に頼っていたものを、データに基づいて判断できるようになると期待されています。

セミナーでは「エサの与え方をDXで最適化することで、出荷までの期間を数か月短縮できる可能性もある」という見通しが示されました。

江田さんは「最近はエサ代の高騰など暗い話題が多いが、DXを通じて若い人が参入できる、参入したくなる畜産業の姿を提示していきたい」と話していました。