能登半島地震で被災 人手不足の高齢者施設に介護福祉士を派遣

能登半島地震で高齢者や障害者などを支援する福祉関係者も被災し、人手の確保が課題となるなか、宮崎県から介護福祉士が石川県の被災地に派遣されることになりました。

石川県に派遣されるのは、綾町の特別養護老人ホームで働く介護福祉士の正池俊彦さん(51)です。

8日、勤務する施設で行われた出発式では、施設長が「寒い北国で不安もあると思いますが、被災した人のために頑張ってください」と激励しました。

能登半島地震の被災地の高齢者施設では、介護を担う職員の多くが被災し、通常どおりの勤務ができない人もいるなかで、定員を超える高齢者を受け入れている施設もあるなど人手の確保が課題となっています。

30年にわたり介護施設での勤務経験がある正池さんは、今月13日から15日まで、石川県内灘町の認知症の高齢者が入居するグループホームで、食事や入浴など生活全般の介助を行うことになっています。

また、正池さんの派遣が決まったあとも、この施設には被災地から介護職員の派遣を求める声が相次いでいるということです。

正池さんは「人手不足と聞いているので、少しでも力になりたい。遠い宮崎からもみなさんに寄り添っていますという気持ちを伝えながら、介助をしたい」と話していました。