九州各地の起業家が九州の将来を話し合うイベント 宮崎

九州各地で活動する起業家などが集まって地域の将来を話し合うイベントが宮崎市で開かれ、「地域をよくしていくにはグローバルに考える視点が欠かせない」といった意見が出されました。

「ONE KYUSHU サミット」と銘打ったこのイベントは去年の大分県に続いて今回が3回目の開催で、午前中から夕方まで海外からの参加者も含む36人が次々に登壇しました。

このうち「2030年の九州」と題したシンポジウムでは、宮崎市で事業承継のベンチャー企業を経営する齋藤隆太さんが「さらに人口減少が進んで自治体によっては十分な住民サービスができなくなり、『住みたい街に住めない』という人が増えてくるのではないか」と厳しい見通しを語りました。

また、新富町で農業課題を解決する企業などを営む齋藤潤一さんは「新富だけがよくなればと考えていたらこれからの事業は成り立たない。地元で得た知見をアフリカで生かせないかなど、グローバルな視点で考えていく必要がある」と指摘しました。

シンポジウムではこのほか、周りにいる社員や顧客などの幸せを第一に考える経営者が増えるなど、従来の成長を絶対とする価値観が変わりつつあることが紹介されていました。

議論を聞いていた大学生の女性は「自分は公務員志望ですが、世界に友達をつくれば自然と思考がグローバルになるという話が印象に残りました」と話していました。