宮崎市「子ども電子図書館」利用伸びる 月間8万件超に

子ども向けの電子書籍を無料で読める宮崎市の「子ども電子図書館」の利用がことし4月のサービス開始から伸び、先月には月間8万件を超えました。

宮崎市の「子ども電子図書館」は、専用サイトにIDとパスワードを入力すれば、絵本や児童書など3600冊余りの電子書籍を無料で閲覧できるサービスです。

スマートフォンやタブレットなどで1回に2冊まで表示し、2週間、読むことができます。

ことし4月にサービスが始まり、最初の3か月間、利用が最大で3000回余りと伸び悩んだことから、市では市立図書館のカードを持っているという利用条件を緩和し、市内の小中学生全員にIDを発行して利用を呼びかけました。

市の教育委員会によりますと、その後、利用が急増し、9月1か月間の貸し出し回数は12万6000回余り、先月も8万6000回余りを記録しました。

気軽に読める小説や偉人の伝記のまんがが人気だということです。

一方で、電子書籍1冊の購入価格は平均でおよそ4500円と、紙の本と比べて2倍から4倍高いほか、一部の書籍では期限を過ぎると再購入が必要となるため、運営コストに課題があるということです。

市教委は今後、閲覧数の少ない本の再購入をやめることや、一般から寄付を募ることを検討しています。

市教委生涯学習課の担当者は「電子書籍で本のおもしろさを知ってもらい、図書館に足を運ぶきっかけにしてほしい」と話しています。