日南市官製談合事件2審始まる 元副市長 1審に続き無罪主張

日南市発注の公共工事をめぐる一連の官製談合事件で、業者に事前に情報を漏らしたなどとして、官製談合防止法違反などの罪に問われている元副市長の裁判の2審が始まり、弁護側は1審に続いて無罪を主張しました。

日南市の元副市長、田中利郎被告(66)は、道路工事などの入札で日南地区建設業協会の元会長から依頼を受けて特定の業者を指名から外したほか、事前におおむねの査定額などの情報を漏らし、元会長が社長を務めていた業者に不正に落札させるなどしたとして、官製談合防止法違反などの罪に問われています。

1審の宮崎地方裁判所は懲役2年、執行猶予3年の判決を言い渡し、弁護側が判決を不服として控訴していました。

福岡高等裁判所宮崎支部で14日から2審が始まり、弁護側は「日南市のように予定価格を事前に公表している自治体では、被告が伝えたおおむねの査定額は『秘密』にはあたらない。また、指名から外れた業者は職員が作成した案の時点で入札の指名業者から外されていて、被告が除外したわけではない」などとして1審に続いて無罪を主張しました。

これに対して、検察は訴えを棄却するよう求めました。