熊本地震で転院した4歳の娘亡くす 遺族と医師が宮崎市で講演

7年前の熊本地震の影響で、入院先の病院から転院を余儀なくされ、4歳の娘を亡くした熊本県の女性が、転院に携わった医師などと宮崎市で講演し、看護を学ぶ生徒らに「次の災害では、どうすれば繰り返されないか考えてほしい」と訴えました。

熊本県に住む宮崎さくらさんは、熊本地震が発生した7年前、重い心臓病で熊本市内の病院に入院していた次女の花梨ちゃん(当時4)を転院先の福岡の病院で亡くしました。

2日は、宮崎さんと花梨ちゃんの転院時の搬送に携わった医師などが、宮崎市の高校で、看護を学ぶ生徒らおよそ200人に講演しました。

この中で宮崎さんは、当時、入院先の病院が倒壊するおそれがあり、転院を余儀なくされた状況などを振り返ったあと、「娘は亡くなったあと、『災害関連死』と認定されましたが、防ぐことができたものだと思っています。次の災害では、どうすれば繰り返されないか考えてほしい」と訴えました。

続いて医師の高間辰雄さんは「必ず起こる災害に対応できるよう、しっかり勉強し、医療従事者としての覚悟を持ってほしい」と述べました。

参加した学生は「南海トラフの地震など、災害の際には看護師として、ひとつひとつの行動に責任を持って活動したいと感じました」と話していました。