宮崎 1型糖尿病の小学生の日常を知って SNSに動画投稿

学校の教員が1型糖尿病を正しく理解するよう研修の実施などを求める要請書を提出した日向市の糸平裕美さんの娘の芽愛さんは、小学6年生です。

6歳のころに1型糖尿病を発症した芽愛さんは食事の前など1日に5回ほど「インスリンポンプ」という携帯型の医療機器を使ってインスリンを体に注入する生活を送っています。

また、体育などで激しい運動をしたあとは急激に血糖値が下がって意識を失うおそれがあるため、学校でも必要に応じてラムネなどを食べてブドウ糖を補給しているということです。

1型糖尿病は、生活習慣が原因ではなく、免疫の異常で起こる病気ですが、母親の糸平さんは過去に周囲の人から「甘いものを食べさせすぎたのではないか」「ちゃんとしたものを食べさせていなかったのでは」といった言葉をかけられ、落ち込むこともあったということです。

こうした経験から、糸平さん親子は1型糖尿病について正しい理解を広げようと、1年前から芽愛さんの日常の様子をおもしろおかしく紹介する動画をSNSのインスタグラムに投稿し始めました。

芽愛さんがインスリンを打つ様子から、自宅でおかしなダンスを踊る姿まで、さまざまな動画を発信しています。

芽愛さんがインスリンを打たずにおにぎりを3個も食べて血糖値が上がった失敗談をユーモアたっぷりに告白した動画は205万回再生されるなど、SNS上で話題となっています。

また、同じ病気で悩む患者や家族からも「元気づけられた」といった声が次々と寄せられているということです。

糸平さんは「患者は甘いものを食べ過ぎたから糖尿病になったのではないかといった言葉にすごく傷ついてしまう。知識があれば防げることなので、ふだんの暮らしぶりをSNSで発信することで多くの人に病気のことを知ってほしいし、患者さんや家族には元気になってもらいたい」と話しています。