宮崎市中心部サル出没 7時間後に捕獲 専門家「めずらしい」
14日午前、宮崎市の中心部にサル1匹が突然現れました。
その後、逃走を続けたサルは、県と市の職員により、およそ7時間後に捕獲され、けが人はいませんでした。
14日午前8時前、宮崎市の平和台病院の周辺で「サルを目撃した」と警察に通報がありました。
サルはその後、3キロほど離れた市内中心部の住宅街に逃走し、電線をわたりながら移動するなどたびたび姿が目撃されました。
そして、県や市の職員9人で捜索を続けた結果、目撃情報からおよそ7時間後の午後3時ごろに、宮崎市江平中町にある4階建てのアパートの改装中の室内に逃げ込んだところを捕獲されました。
市によりますとけが人はいないということです。
また、市では広報車を出して住民にサルを見つけても近づかないように注意を呼びかけたほか、目撃情報があった地域の4つの小中学校では集団下校を行うなど対策をとったということです。
捕獲されたサルはニホンザルで市の所有する山に放したということです。
サルが見つかった現場の近くの西池小学校では下校時の子どもたちの安全確保へ対応に追われました。
下校前には担任が子どもたちに、サルに遭遇しても、▽目をあわせないことや、▽刺激しないよう騒がず、ゆっくり離れることなど注意点を指導しました。
このあと帰る方向が同じ児童で学年ごとにまとまって下校しましたが、途中まで教師が付き添い、なかには学校まで迎えに来る保護者もいました。
1年生の女の子は「サルは怖いので優しくなってほしいです」と話していました。
孫を迎えに来た女性は「サルが出たという連絡を受け心配になったので迎えにきました。早く確保されて欲しいなと思います」と話していました。
宮崎市の街なかにサルが出没したことについて、ニホンザルの生態に詳しい京都大学野生動物研究センター幸島観察所の鈴村崇文さんは「はっきりとした理由はわからないが、オスザルは5歳から7歳くらいで群れから一度離れるのでそうしたオスのサルではないか。
ひょっとしたら人間の食べ物の味を覚えて飲食店などで出る食べ物を狙ったのかもしれない。ただ、基本的にニホンザルは森林やその周辺に暮らしているので街なかに姿をみせることはめずらしい」と話していました。