平家と源氏の悲恋物語にちなむ「椎葉平家まつり」4年ぶり開催

平家の姫と源氏の大将の悲しい恋の物語にちなんだ「椎葉平家まつり」が椎葉村で4年ぶりに行われ、姫や武将にふんした行列が練り歩きました。

九州山地の山深い所にある椎葉村には、800年以上前に壇ノ浦の戦いで敗れて落ち延びた平家の鶴富姫と、源氏の大将、那須大八郎の悲しい恋の物語が伝わっています。

この物語にちなんだ「椎葉平家まつり」は、毎年、県内外からおよそ2万人が訪れる村で最大のイベントですが、新型コロナや去年の台風14号の影響で中止が続き、ことし4年ぶりの開催となりました。

12日は、祭りの呼び物となっている「大和絵巻武者行列」が行われ、平家討伐のため、村を訪れたとされる那須大八郎役の男性が馬にまたがって商店街を練り歩きました。

続いて、那須が村で恋に落ちたと伝えられている鶴富姫役の女性が十二ひとえ姿でこしに乗って登場しました。

沿道には多くの見物客が詰めかけ、勇ましい武者姿やきらびやかな装いの行列を見て、写真を撮るなどしていにしえの物語に思いをはせていました。

諸塚村から家族連れで訪れた20代の女性は「初めて見ましたが、行列の迫力に驚きました。子どももお姫様を見られて幸せそうでした」と話していました。