新燃岳で火山性地震やや増加 気象庁が注意呼びかけ

宮崎県と鹿児島の県境にある霧島連山の新燃岳で、今月20日以降、火山性地震がやや増加していて火山活動がわずかに高まっています。
気象庁は、噴火警戒レベル1を継続したうえで、今後の情報に注意するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、霧島連山の新燃岳は、今月20日ごろから火口直下の浅いところを震源とする火山性地震がやや増加していて、30日までの10日間で200回を超えています。

一方、噴気の状況や山の表面温度、それに山の膨らみを示す傾斜計のデータには特段の変化は見られないということです。

また、衛星を使った観測では、去年11月ごろから霧島連山の深い場所でマグマの蓄積を示すと考えられる伸びがみられていましたが、ことし4月以降は停滞しています。

新燃岳の噴火警戒レベルは「活火山であることに留意」を示す「1」を継続していますが、気象庁は、火山活動がわずかに高まった状態であるとして今後の情報に注意するよう呼びかけています。

新燃岳の火口内や火口の西側斜面の割れ目付近では、火山灰の噴出や火山ガスなどに注意し、地元自治体などの指示に従って危険な地域に立ち入らないようにしてください。