宮崎 日南市 ウミガメの卵ふ化 台風で半数超が調査できず

県内有数のアカウミガメの産卵地、日南市では毎年、卵のふ化の状況を調査していますがことしは夏場の台風による高波などの影響で、半数以上のカメの卵について調査ができませんでした。

日南市は市内の海岸にアカウミガメが産み落とした卵を掘り起こしてふ化場に移す保護活動を長年、続けてきましたが、ふ化する確率が下がるといった専門家からの指摘を受け、おととしから砂浜の中にある状態でどれくらいふ化するかデータを集めています。

市内ではことし、のべ14頭のカメが産卵してこのうち5頭分の575個の卵が確認され、ふ化率は去年の半分以下の23パーセントでした。

そして、9頭の卵については3頭分が卵がある場所に立てていた目印のクイの下を掘っても卵が見つからなかったほか、残る6頭分もクイが台風の高波で流されるなどしていたため掘り起こす作業ができなかったということです。

このため、ことしは半数以上のカメの卵についてふ化の状況が確認できないまま調査を終えたということです。

市ではこの結果をふまえ、来年の調査のあり方について検討していく方針です。